バルサラの破産確率とは、ナウザー・バルサラさんという数学者が

考案した、トレードを繰り返して資金が底をつく確率になります。

参考記事

→  『リスクリワード/プロフィットファクター』

この記事の中で、リスクリワードと勝率のバランスが大切だ!

と言うことを述べたのですが、今回はより具体的なお話です。

損益分岐点(プラスマイナスゼロ)だけで考えると

このようになります。


リスクリワードが、”2.0”あれば、

勝率は、33%以上であれば勝てる

逆に

リスクリワードが、”0.5”しかなければ、

勝率は、67%以上ないと勝てない

ということになります。

しかし、これがどのくらい破産する確率があるか?

 

そこで有名なのが【バルサラの破産確率】になります。

このバルサラの破産確率は、資産率によって変動します。

仮に1回のトレードに資金の10%を投入した場合、

(例:100万円の資金→1トレードに10万円を投入する。)

この表によると、先ほどの

リスクリワード(ペイオフレシオ)が、2.0なら

勝率33%で、トントンになるということですが、

破産する確率をゼロにするには、

勝率が55%以上必要になると言うことになります。

そして、

リスクリワード(ペイオフレシオ)が、0.5なら

勝率67%で、トントンになるということですが、

破産する確率をゼロにするには、

勝率が80%以上必要になると言うことになります。

ちなみにこの表だと、

リスクリワードが、1(勝ちも負けも同じ)場合、

トントンになるには、勝率50%ですが、

破産する確率をゼロにするには、

勝率が65%以上必要になると言うことになります。
 

つまり1回のトレードで資金10%を投入する場合、

勝率やリスクリワードに関係なく、かなり破産してしまう確率が高い

ということが言えます。

 

次に1回のトレードに資金の5%を投入した場合、

(例:100万円の資金→1トレードに5万円を投入する。)

この表によると、先ほどの

リスクリワード(ペイオフレシオ)が、2.0なら

勝率33%で、トントンになるということですが、

破産する確率をゼロにするには、

勝率が45%以上必要になると言うことになります。

そして、

リスクリワード(ペイオフレシオ)が、0.5なら

勝率67%で、トントンになるということですが、

破産する確率をゼロにするには、

勝率が75%以上必要になると言うことになります。

ちなみにこの表だと、

リスクリワードが、1(勝ちも負けも同じ)場合、

トントンになるには、勝率50%ですが、

破産する確率をゼロにするには、

勝率が60%以上必要になると言うことになります。
 

つまり1回のトレードで資金10%を投入する場合と比較し、

資金5%を投入する場合、かなり破産率が下がると言えます。

”1回のトレードに投入する金額を下げると破産しづらくなる”と言える)

そしてリスクリワードが低い(例:リスクリワード0.5)と

勝率が75%以上ないと破産する可能性があり、

そしてリスクリワードが高い(例:リスクリワード2.0)と

勝率が45%以上で破産する可能性がなくなるので、

俗世間的に言う”損小利大”だと相場で生き残れる確率が高くなる。

ということが言えます。

 

まー我々は、数学者ではないので、何が正しい理論なのか?

それを追求するよりも

リスクリワードと勝率のバランスが大切であること

そして、どのくらいの状態であれば、破産確率を低く出来るか

ということを理解しておけばよいと思います。
 

※ 何が正しい理論か? 知りたい方は、

こちらの文献がオススメです。

『システムトレード 基礎と原則』